FAAST-PA Socomate社製
【業種】
鉄鋼 鉄道 自動車 航空機
【概要】
<FAAST-PA>は、1ショットでマルチフォーカス、マルチ周波数、マルチアングルを送信し、リアルタイムで受信できる超高速フェーズドアレイ探傷器です。
従来のUT検査時間を大幅に削減することが可能です。
【主な機能】
・1ラックあたり最大128Ch.(フルパラレル)
・マルチアングル / マルチフォーカス / マルチ周波数 / マルチビーム / アドバンスドDDF
・サインバーストによる送信
・PRF20kHz(最大)
・1ビームあたりの送信遅延則に制限なし
・同時処理できる受信遅延則は最大64
【対象アプリケーション】
バー、ビレット、パイプ、タービンブレード、CFRP
航空機産業:複雑構造複数ゾーン部品検査
目的:複雑構造 複数探傷領域における同時検査
方法:1つのアレイプローブのみで同時に3つビームを送信しています。
マルチフォーカス、マルチゾーン、マルチ周波機能を使用しています。
1ビーム:表面近傍の検査
1ビーム:マルチフォーカスによる複数領域の同時探傷
1ビーム:底面部の検査
上記3ビームを1ショットで送信します。
鉄鋼産業:バー、ビレット検査
チタンプレート:深さ2.5mmから250mmの位置にあるΦ0.8mm FBHを高速で検出できます。
アルミニウム板:深さ1.5mmから190mmの位置にあるΦ0.8mmFBHを高速で検出できます。
アルミビレット:最大深さ500mmの位置にあるΦ0.8mm FBHを高速で検出できます。
ガス・オイル産業:OCTGチューブの自動探傷検査
目的:厚み測定と内部検査
方法:マルチアングル機能を使用し、垂直、斜角でチューブ内側、
外側などあらゆる内部欠陥を探傷し、同時に厚み測定を行っています。
鉄道産業:高速軌道上レール検査
目的:鉄道レールの超高速UT検査
方法:マルチアングル機能を活用しています。
一つのレールごとに32素子のアレイプローブを用いて、8方向から検査を行いました。
検査速度:4mmピッチ 72km/h
【特徴】
<マルチフォーカス>
–複数の遅延則を同時に送信–
従来のフェーズドアレイでは複数の異なる焦点でビームを送信するためにはその数分の連続した
ショットが必要でしたが、FAAST-PAでは1ショットで送信することができます。
<マルチ周波数>
–遅延則ごとに異なる周波数を送信–
複数の遅延則を同時に送信できますが、遅延則ごとに異なる周波数を設定することができます。
複数の深さが異なる焦点に送信する場合、浅い焦点位置には高い周波数、深い焦点位置には低い周波数で送信することができます。
<マルチアングル>
–複数の方向に同時に送信–
1ショットで探傷において必要とされる全ての方向に同時にビームを送信することが可能です。
1Dプローブ、2DMatrixプローブにも対応しており、あらゆる角度の欠陥を検出することができます。
<マルチビーム>
異なる開口部で同時にビームを送信することが可能です。これにより検査時間を大幅に短縮することができます
<マルチビームとの組み合わせによる検査速度の向上と柔軟性>
<FAAST-PA>には、マルチフォーカス、マルチ周波数、マルチアングルの3つの機能がありますが、これらとマルチビームを組合わせて使用することができます。1ショットで広い範囲を探傷することが可能となり、検査速度の向上となります。
また検査工程の変更などが生じた場合でも<FAAST-PA>は柔軟に対応できますので、システムの変更が不要となるかもしれません。さらに一例として垂直探傷のみの検査工程に斜角探傷を追加したとしても、検査時間は同等のままとなる場合が多くあります。